
骨量と胸腔容積
同じ体格のネコとウサギを同じ撮影条件で撮影したレントゲン写真を観察するとネコの骨は白く写り、ウサギの骨はかなり黒く写る。これはカルシウム沈着量がかなり少ない事を示している。
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ネコの骨は比較的白く写っていて、カルシウムが沢山沈着している事を示している。下のウサギでは骨は薄くもろい。胸腔も狭い。
体重に体する骨の重さいわゆる平均骨量は、ウサギでは体重の8%、ネコでは13%であると言われている。こうした骨量の少ない骨格を有するウサギは骨折や脱臼を起こしやすい素因があると言える。
●外傷性後躯麻痺(脊椎骨折)の予防の為の保定法
ウサギは背中を丸く保定するのが心理的に安定している。前胸部と臀部を掌を当て、前後から挟む様な力加減で背骨を彎曲するように保持すると動こうとはしない。こうして背中を丸くした姿勢を保ちながらケージから引き出し、診察台上に移動する。

台上では、大きめのタオルを拡げて上から掛け、前肢をタオルの上から持つ、腰部にかかったタオルは上に待ち上げて、腰部を圧迫していない事を確認する。

保定者の姿勢は背中を伸ばして覆いかぶさらないように常に注意する。決して保定者の体重をウサギに掛けないで保定を続ける。

良い姿勢の保定

決してこうした体重の掛けた保定姿勢をしない。
飛び跳ねる時は自由にさせる。台上から落さない事に集中する。そうして始めからやり直す。やり直す事が大切です。ウサギは繰り返す刺激に慣れてやがてやりたい事が出来る動物です。要点は腰部にかかっているタオルは常に緊迫していないように留意し、飛び跳ねるのを押さえつけない事である。ウサギの多くは良く我々にやりたい事を受け入れてくれますが、中には激しく抵抗する個体も無くはないです、特に5才を超える老齢のウサギではイソフルレンのマスク麻酔か、ドミトールで短時間の鎮静状態で処置をする事が推奨されます。
万一脊椎骨折を起こした場合の臨床症状は後躯蹌踉(腰がふらつく)あるいは下半身麻痺を起こして、いざる様に前足だけで前進する。後躯の皮膚感覚の喪失し、痛みに反応しなくなる。また尿貯留が感覚できなくなり、膀胱がいっぱいになると尿を漏らし始める。いわゆる尿失禁がおこる。排糞障害は餌を食べていると自然に圧力で排泄されるので通常は起こらない。こうした動物のレントゲン所見では第六腰椎〜第七腰椎(L6〜 L7)に骨折・脱臼が好発する。こうした医原性に疾患を発生させないように看護士、獣医師ともにウサギの診察時の注意事項について日頃から研鑽しておく必要がある。
また写真を見ても判るようにウサギの胸腔は肩甲関節から股関節間の距離のおよそ1/4であるが、ネコでは1/3を胸腔が占める。したがってウサギでは胸腔容積は明らかに小さい特徴がある。肺炎等で、呼吸困難あるときは酸素不足からくる突然の心停止に注意する必要がある。不測の事態を回避する為にレントゲン写真撮影まえには酸素化必要で、30%以上の酸素濃度を維持してICU(集中治療ケージ)に30分以上収容して慎重な対処をする事とする。