食欲の不振を招く原因と疾患には次の様なものがあります。
30年以上に渡る臨床経験からウサギの食欲不振の原因を分析しますと
1歯牙疾患
2消化管の運動低下
3胃拡張(胃内毛球症)
の上記3種が圧倒的に発生します。
稀に糖尿病、腎不全、肝不全等の代謝性疾患でも示します。これら後者の疾患では、極めて重篤な程度の症例が多く、慎重な治療が要求されます。また心筋症等による心不全によっても食欲が低下します。腸毒血症やハエウジ症でも食欲が低下します。
その他の原因としては
1有毒化学物質の摂取:部屋の中に放して自由に行動される事は色々不都合なことがいっぱい起こってきます。有毒物質を取り込む事も起こりえます。
2盲腸便秘:水分に富む盲腸内容が飲水量の不足や充分に餌を採れないと盲腸内がひからびてしまい、触診でゴツゴツした糞塊が盲腸内で触知できます。レントゲン検査で確定診断ができます。
3全身性疾患:糖尿病、腎不全、心不全等の主要臓器の機能不全でも起こします。
4新生物(腫瘍と同義語です):乳腺癌、子宮の線癌の為に食欲不振に陥いります。
5食物による要因:盲腸機能の維持にはセルロースの多給が必要です。盲腸に入らないデンプンやおやつ類を沢山与えても発症します。牧草を主食として与えてください。
6管理失宜:アンモニア臭のする不潔な環境を嫌います。またネコににらまれる、イヌに吠え続けられる等の恐怖の体験によっても餌の食べ方がわるくなります。
食欲不振に伴う症状としては、
1排糞量の減少:糞は食欲があれば一日に体の大小にかかわらず、300〜500個くらい排泄します。しかし食欲が無いと一日に小さな糞を数個しか排泄しません。食欲廃絶では無く糞を排泄しません。食欲=糞便量と言われています。24時間の糞便を集めて、動物と一緒に動物病を尋ねて下さい。獣医師にあなたのウサギの様子を収集する為の良い情報源になります。
2飲水量/排尿量の減少:何らかの病因が存在する時は食欲が低下すると同時に飲水量も減少します。従って尿量も少なくなります。